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 台風19号の大雨のため各地で河川の決壊、溢水による甚大な被害が出ています。被害に遭われた方々には謹んでお見舞いを申し上げます。

 さて、今年4月、退職してから始めた「車旅」で、九州に行ってきます。
 車旅ではこれまでに南房総(4月)、北陸・山陰(5~6月)、北海道(6~7月)、東海・紀伊(9~10月)を巡ってきており、今回が5回目。車旅にもだいぶ慣れてきました。

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桜島と鹿児島市街

 今回も各地の景色を見ながら走り、高速道路は使わないことにします。
 前回の東海・紀伊方面への旅では、目的地域に行き着くまでに埼玉や山梨、帰りにも長野や群馬で道草を食い、それが結果として旅の風景全体をぼかしてしまったように思えたので、今回はほぼまっすぐ九州入りしようと思っています。
 下関まで下道を走れば、休みなしで行ったとしても26時間ほどかかりそう。思わず唸ってしまいますが、そうすることによって往復約4万6千円の節約ができそうなので、まあ我慢して行きましょう。

 大まかなルートは次のとおり。九州を反時計回りで一周します。

山形 (北陸経由) 下関
福岡県   北九州 岡垣 宗像 福津 古賀 福岡 大宰府 糸島
佐賀県   唐津 玄海 伊万里 有田
長崎県   松浦 平戸 佐々 佐世保 西海 長崎 (船) 五島(福江島)
  (船) 長崎 諫早 雲仙 南島原 島原 大村
佐賀県   鹿島 小城 佐賀 吉野ヶ里 鳥栖
福岡県   久留米 八女 柳川 大牟田
熊本県   荒尾 玉名 山鹿 菊池 阿蘇 熊本 宇土 宇城 上天草 天草
  宇城 八代 人吉
鹿児島県  伊佐
熊本県   水俣
鹿児島県  出水 薩摩川内 いちき串木野 日置 南さつま 枕崎 南九州
  指宿 南九州(旧知覧) 鹿児島 姶良 霧島 湧水
宮崎県   えびの 小林 都城 
鹿児島県  曽於 鹿児島(桜島) 垂水 鹿屋 錦江 南大隅 肝付 志布志
宮崎県   串間 日南 宮崎 西都 津農 日向 延岡
大分県   佐伯 豊後大野 竹田 大分 別府 由布 杵築 国東 豊後高田
  宇佐 中津
福岡県   豊前 行橋 田川 飯塚 直方 中間 北九州
山形

 欲張ってたっぷりと目的地をリストアップしています。今回も旅の終了日を決めていませんが、真面目に踏査すれば確実に1か月以上はかかるのではないかと思っています。

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日南海岸堀切峠

 3連休明けの明日、10月15日(火)に出発するつもり。
 その前日となる今日のうちにやることは、
①コンビニに行って資料を印刷する。関係ファイルがいくつかあるので、漏れのないように。
②持って行く衣類のスタンバイ。寒くなってきているのでそのあたりを意識して。半袖と長袖の両方が必要か。また、寝間着も寒くないように。
③モバイルパソコン、カメラ、スマホなど、持参する機材の動作確認。フル充電し、そのアダプタも忘れずに。
④洗面用具、眼薬、メモ帳、筆記用具、本、眼鏡、マスク、資料を入れるファイル、入浴用タオル類・・・。このあたりにうっかり漏れがよくある。
⑤現金、クレジットカード、免許証、保健証、JAFなどの各種カード類の確認。
⑥車で使う寝具類のクルマへの搬入。   など。

 見てきたことや、旅をして感じたことなどについては、後ほど写真とともに「旅行記」としてまとめたいと思っています。
 では、行ってきます。

 今年4月に退職してから始めた「車旅」で、九州に行ってきました。
 車旅ではこれまでに南房総(4月)、北陸・山陰(5~6月)、北海道(6~7月)、東海・紀伊(9~10月)を巡ってきており、今回が5回目となります。車旅にもだいぶ慣れてきました。

 今回も各地の景色を見ながら走り、関門トンネルと復路の一部以外は有料道路は使いませんでした。
 前回の東海・紀伊方面への旅では、目的地域に行き着くまでに埼玉や山梨、帰りにも長野や群馬で道草を食い、それが結果として旅の全体風景をぼかしてしまったように思えたので、今回は丸2日かけてまっすぐに九州入りしました。

 事前に設定した大まかなルートは次のとおりで、九州を反時計回りで一周します。立ち寄り個所については実際には途中で一部追加、削除しています。

山形 (北陸経由) 下関
福岡県   北九州 岡垣 宗像 福津 古賀 福岡 大宰府 糸島
佐賀県   唐津 玄海 伊万里 有田
長崎県   松浦 平戸 佐々 佐世保 西海 長崎 (船) 五島(福江島)
  (船) 長崎 諫早 雲仙 南島原 島原 大村
佐賀県   鹿島 小城 佐賀 吉野ヶ里 鳥栖
福岡県   久留米 八女 柳川 大牟田
熊本県   荒尾 玉名 山鹿 菊池 阿蘇 熊本 宇土 宇城 上天草 天草
  宇城 八代 人吉
鹿児島県  伊佐
熊本県   水俣
鹿児島県  出水 薩摩川内 いちき串木野 日置 南さつま 枕崎 南九州
  指宿 南九州(旧知覧) 鹿児島 姶良 霧島 湧水
宮崎県   えびの 小林 都城 
鹿児島県  曽於 鹿児島(桜島) 垂水 鹿屋 錦江 南大隅 肝付 志布志
宮崎県   串間 日南 宮崎 西都 津農 日向 延岡
大分県   佐伯 豊後大野 竹田 大分 別府 由布 杵築 国東 豊後高田
  宇佐 中津
福岡県   豊前 行橋 田川 飯塚 直方 中間 北九州
山形

 欲張ってたっぷりと目的地をリストアップしていて、それらを真面目にトレースすれば確実に1か月以上はかかるのではないかと思って、10月15日にスタートしました。
 今回も旅の終了日を決めないでスタートしましたが、11月15日には親戚筋の法要が予定されていたので、できればその前までには戻りたいと考えていました。
 実際には、後半を少し端折り気味にして、11月13日の夜に帰宅することとなりました。

 3連休最終日の10月14日(月)、午前中には近くのコンビニに行って、旅の資料86枚を印刷します。このぶ厚い資料が旅の最中のロスタイムを極力少なくする切り札となります。
 同日午後は、寝具類のクルマへの搬入、持って行く衣類・物品の整理、モバイルパソコンなどの機材の充電や動作確認などをして、少し昼寝。
 キンキンに冷えたチューハイを飲むのもこの夜が最後となり、しばらくはコンビニ調達の氷なしの温めのもので我慢することになります。

 それでは、10月15日から11月13日まで、30日間の旅の記録を写真とともに順次記載していきます。

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2019.10.25 五島列島福江島 頓泊(とんどまり)ビーチにて

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2019.10.28 筑後市の夕暮れ

 2019年10月15日(火)。
 旅が始まるヨロコビと興奮のためか、5時過ぎに覚醒して6時前に起床。まあこのぐらいの時間が旅における毎朝の行動開始時間になるのだろうが。
 長い間苦しんできた脚の痒さも治療のおかげでだいぶよくなり、痒くて夜中に目覚めるようなこともなくなった。旅の最中には日帰り温泉のボディソープを使うことになるけれども、使用量や回数に注意して過剰にならないよう留意することにしよう。

 早朝から旅で使うデータファイルをモバイルパソコンに移動し、持ち物を再点検して車へと積み込み、7時40分、いよいよ出発だ。どんよりとした曇り空だが、今日は九州に向けてひたすら走るだけだから、大雨、大風でてもなければそんな天候も気にはならない。
 ナビに「有料回避」で北九州市門司港をインプットすると、山陰経由で約1,250kmあり、28時間かかるという。どひゃっ! 少し迷うが、高速ですぃーっということはしないのが自分のポリシーなので、その信条に従う。睡眠時間を除き丸2日走りっぱなしでも着くかどうかということになるが、高速を使えばせっかくの風景が見えないのに加えて往復4万6千円余りの代金がかかってしまう。なに、仕事をしていた頃とは違って自分の時間はたっぷりあるのだ。

 走り出してからは、愛聴している沖縄音楽ファイルの中から嘉手苅林昌と上原知子を聴きながら走る。嘉手苅は沖縄では「風狂の唄者」として庶民から愛された民謡家で1999年逝去、天上の歌声と評される神々しい歌声の上原は、りんけんバンドのボーカリストとして一世を風靡し、その後いい歳のとり方をして、61歳になった今でも照屋林賢とともにライブ活動を続けている。

 つい2日前に台風19号がもたらした大雨の影響で、阿賀野川にはまだ川幅いっぱいの濁水が流れているのを見て、新潟市を通過したのは10時40分。走り続ければ山形から正味3時間で新潟に着けることを知る。

 3時間半ぶっ続けで走り、R116の街道沿い、燕に入ったところにあった「ラーメン八(はち)」という店に飛び込んで、最初から汗をかきたくないのでつけめんをチョイスして食べる。
 「八つけめん(中)」780円。「中」とは、「普通」(麺量200g)と同額なのに麺量が260gに増えるもの。おおそうなのかと思っていると、「ランチタイムは小ライス無料ですがどうしましょう」と訊かれたので、それも。はじめのうちは軽くいこうと思っていた最初の食事からついつい飛ばすことになってしまったのだった。
 極太の麺線が美しく、麺をほぼ啜り終えたあとのブシ風味の効いたつけだれにごはんを落としておじやを楽しみ、最後は残ったスープを割りスープで割ってさながら蕎麦湯を楽しむように飲んで、都合3度も楽しめた。

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燕市「ラーメン八(はち)」の八つけめん

 長岡に入ったところで見た信濃川も濁水。
 柏崎では弱い雨。激安のガソリンスタンドを発見したので、2千円だけ給油する。
 昼飯が効いたとみえて眠気がやってくる。14時前に「道の駅うみてらす名立」で小休止。気温は15℃とけっこう涼しい。出発直前、しばし迷って荷物の中から半袖の衣類をすべてはずして家に置いてきたが、この判断はよかったかもしれない。まあ今のところは、ということだけれども。
 このあたりから見え始めた日本海も、強風にかき回されたと見えて、海岸沿いはずうっと黄土色だった。

 16時、富山県を通過して石川県入り。
 もうひとっ走りして18時、「やよい軒松任店」にて夕食とする。キャンペーン中で通常よりも100円安く出ていた「やみつき油淋鶏定食」を690円で。揚げ具合がからりとしてとてもいいのに加えて、油淋鶏特有のネギソースの出来がよく、これにマヨネーズも加わって濃い味になっている。そうなるとごはんが進むのだが、やよい軒はごはんのおかわりが何杯でも自由だったのだった。なのでここでもまた1回おかわりをして、腹は十分に満たされる。
 記憶をたどれば「やよい軒」にはたしか尼崎で一度入ったことがあり、これが2度目となる。ここにたどり着くまでの途中、金沢圏の人気店の「すしべん」や「ゴーゴーカレー」に吸い込まれそうになったが、ぐっとこらえた甲斐があったというものだ。

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「やよい軒松任店」のやみつき油淋鶏定食

 しかし、ずっと運転しているだけで、楽しみは時間を置かずに次々とやってくる食事ぐらいのもの。この感覚は、長時間同じ席でじっとしている国際線の飛行機の中とよく似ている。
 18時40分、「道の駅めぐみ白山」でトイレ休憩。この道の駅は新しくて広くてきれいだ。今夜はここに泊まろうかとも思ったが、いやいや、まだ走らなければ。
 20時、福井市に入る。停まって考え、あと70km以上あるがこれから小浜まで進むことにする。そうすることで、九州までの道のりのおよそ半分まで進んだことになるのだ。
 今夜は旅の楽しみの一つとなっている風呂は諦めなければならないようだ。

 「道の駅若狭おばま」に着いたのは22時過ぎ。手前のコンビニで調達してきた缶チューハイのストロング350mlとオーストラリア産の安ワイン少々を飲んで、今夜の寝酒とする。
 今夜は今季一番の冷え込みになるとのニュースを聞いたので、持参の掛け物をフル動員して、23時に就寝とする。

 10月15日の走行距離は623km。これは、高速を使わずに平場だけを走った1日間の最高記録となったはずだ。

 2019年10月16日(水)。
 6時起床。寒い朝で、11℃。寒くてたまらずに起きるというほどではないけれども、こういう日が続くようだと寝るときには上半身はもう一枚上重ね着し、足元はソックスで固めなければならないだろう。9月の紀伊半島旅では暑い日が続いたが、それからひと月ほど経てばこうも寒くなるわけだ。

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道の駅若狭おばま

 6時半に道の駅を発って、2kmと離れていないところにある「マクドナルド27号小浜店」にて昨日からのログ付け。またもやソーセージマフィンセット330円を食べる日々が始まった。この日も判で押したようにいちばん安いソーセージマフィンを注文したのだが、食べてみればなぜかエッグマフィンだったぞ。8時発。

 マックを出て3時間ほど経ってからはじめに通った道の駅の「道の駅村岡ファームガーデン」(兵庫県香美町)で小休止。もう休憩なしの3時間の通し運転なんて、当たり前の平気の平左になってしまった。

 鳥取県に入って12時15分。ガソリンがなくなってきたので、鳥取市の激安スタンドを検索してそこへ。サービス付きのスタンドなのにセルフレベルの価格で、プリカならたしかに安いのだが現金払いであればものすごく安いというわけではない。
 その前に、スタンド近くにあった「手打ちうどんちよ志」という店でセルフうどんを食べる。太々としたうどんはかけで300円。これに海老天むす210円と玉葱かきあげ130円を付けてみた。ネギ、天かすはテイク自由、薄めと濃いめのだし2種。素敵だなぁ、こういうの。12時過ぎの時間帯、仕事の途中にチョイと寄ってぱっと食べていく人が多く、すごく活気があるのだった。海老天むすが想像以上にうまかった。

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「手打ちうどんちよ志」でセルフうどんを食べる

 その後は山陰海岸沿いの国道9号をひたすら西へと進んで行く。先の北陸・山陰旅で見た白兎海岸などを再び通ったが、前回人生60年目にして初めて走った街道を、4か月後にまた走ることになろうとは、思いもよらなかったことだ。
 山陰地域には新直轄方式で整備された無料の自動車専用道がところどころにあり、これらがけっこう有効に使える。そのため、有料道路を回避するのであれば、山陽地域を走るよりも山陰を走るこちらのほうが時間的にかからないのだった。

 15時半、出雲市街を過ぎたあたりで休憩。ここまで朝から350km走って、九州まではまだ280km残っているが、その距離を走り切るには休憩なしで行っても到着が22時を過ぎますよとナビは言う。
 苦しさを味わうために旅に出ているわけではないので、この日のうちに走るのはせいぜいあと3時間程度にとどめて、風呂と食事にしようと思う。昨日もずいぶん走ったが、日が暮れて暗くなってからのドライブはつまらないものなのだ。

 ということでその後も、目を突き刺すような西日が射す島根の海岸沿いをひたすら西進。17時前後の西日はまことに強烈で、スバル自慢のアイサイトも「見えない」と言って頻繁に自主休業していた。
 この季節のサンセットは概ね17時40分頃だと知る。17時45分、ちょうど「道の駅ゆうひパーク浜田」を通ったので、そこで休憩。夕日が沈んだ直後ぐらいの時間だった。18時にリスタートするが、道々はもう暗い。

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「道の駅ゆうひパーク浜田」の夕暮れ

 山口県に入って19時。萩市の山中にある「田万川温泉憩いの湯」をこの日の入浴場とする。昨晩は風呂に入る時間が取れなかったので2日ぶりの風呂となる。やれうれしや。
 浴場はおそらく大浴槽が一つと洗い場だけという質素なつくりだったが、たくさんの浴槽は求めていず、しっかりしたものがひとつあれば十分で、とても寛げた。浴槽内の発泡装置から出る泡は噴火しているようにそそり立ち、これを浴びながら入ればなかなか気持ちがいい。
 源泉の濁り湯を何度も濾過して透明にしているとのこと。それで410円! ほかの日帰り温泉では売店で1杯100円で提供している「水素水」も、何杯でもタダでご自由にとのことだった。
 すっかり満足。すぐ近くにあった「道の駅ゆとりパークたまがわ」でステイしてしまおうかともふと思ったが、もう少し走ろうと気をとりなおす。20時半発。

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田万川温泉憩いの湯

 さらに小1時間走って、今夜のステイは「道の駅萩しーまーと」にする。ここは山陰旅のときにも来たところだが、ステイはしていない。
 近くのコンビニで買ったたこやきをつまみに500mlの缶チューハイを飲む。結局夕食は食べなかった。というか、昼の天ぷら、天かす、天むすの「天々3兄弟」の威力がまだ消化しきれていないのだった。
 今日もよく走ったなと思いながら、23時前に就寝。

 10月16日の走行距離は、549km。九州上陸まで残り90km余りとなった。

 2019年10月17日(木)。
 今朝も寒さで目を覚ます。6時半起床。長時間運転の疲労が来ているようで、腰の右側がぎくしゃくし始めている。
 外気温はこの朝も12℃と昨朝よりも1℃高いが、1枚多く着て眠ったのに体感的には昨朝よりも冷えたように感じたのはなぜだろう。今後は上半身を重ね着することでカバーするが、足のほうも脛や腿に簡易に装着できるものがほしい。

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道の駅萩しーまーと

 7時過ぎ発。「道の駅萩しーまーと」から少し戻って、「マクドナルド191萩店」でログ付けをする。まだどこも見ていないので、ふつうに毎日の日記をつけているようなものとなっていて、作業も楽なものだ。しかし今日の午後には九州へと突入するので、いよいよログ付けも旅モードとなっていくだろう。8時40分頃にはマックを退去する。

 関門トンネルを通過したのは10時半。いよいよ九州突入だ。
 まずは関門大橋を眺めてみようと、大橋の橋脚部分にある「和布刈(めかり)公園」へ。
 西暦200年に創建されたといわれる「和布刈神社」は、九州最北の神社。壇ノ浦の合戦前夜、平家一門がここで最後の宴を開いたとされる説があり、県指定無形民俗文化財の「和布刈神事」が有名なのだという。この神社の境内は関門大橋のほぼ真下にあるのだった。

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和布刈神社

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関門大橋を下から見上げる

 「和布刈公園第2展望台」からは、関門海峡はもちろん、門司港市街から下関市街までの大パノラマが一望できる。おそらくここから眺める夜景も見事なのだろう。

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第2展望台からは関門大橋がこう見える

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門司の街もよく見えた

 「世界平和パゴダ」。1958年、ビルマ政府の仏教会と日本の有志によって建てられた世界平和祈念塔だが、拝観料をとるので入らず。

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料金所手前から撮った「世界平和パゴダ」

 そして、北九州のメインとなるであろう「門司港レトロ」。
 JR門司港駅周辺地域に残る外国貿易で栄えた時代の建造物を中心に、ホテル・商業施設などを大正レトロ調に整備したもので、国土交通省の都市景観100選。1988年から整備を始め、95年に全面オープンしている。
 はじめに丘側にある「門司区役所」へ。現役の区役所だが建物は古く、1930年築。国の登録有形文化財なのだそうだ。市役所の無料駐車場に停めさせてもらい、ここから港地区に歩いてアプローチし、南西側から北東側へと順に見ていくことにする。

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門司区役所

 「九州鉄道記念館」。これはあとで入館してじっくり見よう。
 「北九州市旧門司三井倶楽部」。1921年築で、もともと門司区谷町にあったものを北九州市が取得して移築したものだ。

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北九州市旧門司三井倶楽部

 「JR門司港駅」。この駅前広場が門司港レトロのターミナルになっているようだ。噴水があり、人力車が観光客を待っている。「バナナのたたき売り発祥の地」はここなのだという。ネオ・ルネッサンス様式の駅舎は1914年築。この3月にグランドオープンしたばかりのようだった。

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JR門司港駅

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門司港駅舎の内部

 旧日本郵船門司支店だった「門司郵船ビル」は1927年築。

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「門司郵船ビル」はかなり手が入っているよう見える

 門司港を周遊する観光フェリー乗り場。このあたりは門司名物の焼き加齢臭じゃなかった、香しい焼きカレーの香りが最も強い一帯だ。海辺の船着場は風情があっていいものだ。浮桟橋の先には「門司レトロ灯台」もあった。

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門司港観光フェリー乗り場

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門司レトロ灯台

 旧大阪商船門司支店だった「北九州市旧大阪商船」。1917年築の国登録有形文化財を北九州市が取得している。

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北九州市旧大阪商船の建物

 門司港レトロ地区の第一船溜まりに面した複合商業施設「海峡プラザ」。レストランのほか海産物、雑貨、菓子などの土産屋が並んでいる。

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複合商業施設「海峡プラザ」

 日本で最大級の歩行者専用の跳ね橋だという「ブルーウィングもじ」を渡って、「北九州市旧門司税関」。1912年築で、内部を無料で見ることができる。これも北九州市が取得しており、つまりこの一帯の古い建物はほぼ地方自治体がかなりのテコ入れをして並べられているのだと知る。そのあたりは函館の街並みとはちょっと違うのかもしれない。

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跳ね橋「ブルーウィングもじ」方面から撮影した「北九州市旧門司税関」

 「北九州市大連友好記念館」。中国大連市に帝政ロシアが建てたドイツ風建築物を模してつくられたもので、去年10月にリニューアルオープンしたのだそうだ。

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北九州市大連友好記念館

 港から北に離れたところにあった「門司電気通信レトロ館」。1924年築で、NTT西日本が入っている。

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門司電気通信レトロ館

 門司港レトロを歩いたあとは、門司港のご当地メニュー「門司港焼きカレー」を食べよう。
 オーブンで焼いた香ばしいカレーライス。昼近くになるとあちこちから香ばしいカレーの香りが漂ってくる。
 せっかくだから著名店で食べようかと、門司港駅近くの「世界にひとつだけの焼きカレー プリンセスピピ門司港」を目指したが、13時前の最も賑わう時間帯に行ったところで自分が滑り込める場所もなく、その数軒隣の「ミルクホール門司港」が空いていたのでここに入る。
 焼きカレーのサラダ付きをオーダーして、窓外のフェリー乗り場を眺めながらお冷を飲んでクールダウンする。
 焼かれたチーズの下にとろりとした半熟卵が隠れているのがとてもよく、満足。熱々を食べ終えればじんわりと汗が出てきて、せっかくのクールダウンも元に戻ってしまった形となった。

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「ミルクホール門司港」の焼きカレー

 門司港レトロの最後は「九州鉄道記念館」の見学だ。
 1891年に建てられたという旧九州鉄道本社の赤レンガの建物を本館として使っている。それも見事だが、九州の鉄路を彩ったかつての名車両が一列にずらりと並んでいるさまはなかなかに壮観だ。こだま型の「にちりん」やブルートレイン「さくら」も。その中から寝台特急「月光」の画像を貼り付けておこうか。
 歩いて車に戻って14時。車に乗り込んだ時点で小雨が降り出した。

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九州鉄道記念館

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懐かしい寝台特急「月光」

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記念館の内部には特急「つばめ」などのエンブレムが展示されていた

 次は小倉へ。北九州市役所の地下にあった公共駐車場に車を入れて街を歩く。小倉は北九州の中でも大きい街のようで、思っていた以上に大勢の人や車が行き来していた。

 小倉のシンボルになっている「小倉城」から見始める。
 1602年、細川忠興公が約7年の歳月をかけて築城したもの。ゆっくり見たいけれども、残念ながら雨なんだよなあ。ここまでひどくは降らないだろうと、傘は車内に置いてきてしまったし。
 小倉城は再建60年だそうで、近く「小倉城まつり」が開かれるとのポスターを多く見かけた。城内には佐々木小次郎と宮本武蔵が決闘をしている場面を模した像があったが、今風の漫画チックな軽いつくりになっていて、決闘の迫力は感じられないのだった。

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小倉城

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佐々木小次郎と宮本武蔵の像

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別の角度から小倉城をもう一丁

 「リバーウォーク北九州」は、紫川の河畔につくられたグルメ・ショッピング棟、大学棟、シネコン、劇場、美術館が連なる文化・芸術・商業の多彩な機能を持つ複合空間だ。本来ならここも「リバーウォーク」したいところなのだが、雨のため省略。

 ここだけははずせないだろうと行ってみた「旦過市場」。
 北九州市民の胃袋を一手に引き受ける市場で、魚・肉・野菜から茶・薬局と各店が商品を狭い通路の前に並べている。ここはアーケードがあるので、気もそぞろになることもない。
 アジアンな雰囲気が強く感じられる。それは観光客におもねった土産店が増えてしまった今の那覇の「平和通り」よりも上かもしれない。

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人で賑わう「旦過市場」の入口

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う~ん、アジアン

 ああ濡れそぼってしまった。車に戻り、15時50分発。
 小倉ではもう1か所、無料で見られる企業博物館「TOTOミュージアム」へ行ってみる。
 2階が博物館になっていて、TOTOの歴史や、ノリタケカンパニーなど関連企業との繋がり、排泄物を再生燃料化したバイクやウオシュレットの構造などが展示されている。
 家庭や駅、有名箇所のトイレやその移り変わりなどを見てまわることができた。この日の残り時間が少なくなってきたのでささっと見て、16時半発。

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一流企業らしいハイソな「TOTOミュージアム」内部

 次は、若松大橋を渡って若松区へと進み、「若松南海岸通り」へ。
 大正初期に建てられた上野海運ビル(旧三菱合資若松支店・煉瓦造り3階建て)、旧古河鉱業若松ビル(旧古河鉱業若松支店・煉瓦造り2階建て)、石炭会館(旧若松石炭商同業組合・木造モルタル塗り2階建て)、杤木ビル(杤木商事本社・鉄筋コンクリート造地上3階地下1階)を見る。
 湾岸がボードウォークになっていて、かつての繁栄を思わせるようないいつくりなのだが、小雨が降り続く上にだいぶ薄暗くなってきた。洞海湾を挟んで戸畑側とこちら側の若松地区を結ぶ渡船施設があり、ちょうど対岸からの船が着き、下船して家路を急ぐ人たちを見かけたが、その数はそれほど多くはない。

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若松大橋を背にして建つ「上野海運ビル」

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旧古河鉱業若松ビル

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レストランになっていた「石炭会館」

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若松大橋の真下に建っていた「杤木ビル」

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洞海湾岸はボードウォークとして整備されていた

 もう17時半。北九州ではほかに戸畑の「北九州市立美術館」や八幡の「東田第一高炉史跡広場」なども見るつもりだったが、それらはもう閉館時間を過ぎているので省略せざるを得なくなった。

 では、メシ。このあたりで食べるのであれば、あるテレビ番組で見てうまそうだった八幡駅そばの「八幡のチャンポン」がいいかなと思っていた。
 駅前にあるはずだという認識のもと、八幡駅ロータリーの有料駐車場に車を停め、傘をさして駅前を歩き始め、店を見つけられずに一度車に戻るという一幕もあったが、なんとか入店。
 八幡のちゃんぽん820円。チキンカツが2個デフォルトでオン。このカツが揚げたての熱いもので、不用意にかじりつくと火傷しそう。カリカリとした上がり具合は汁物に乗せるのが惜しいぐらいだ。
 野菜の旨味や甘味が滲み出た塩味の鶏ガラスープには少し卵が入っていて、これはうまい! これで1日分の野菜がとれますなどとアピールするどこぞのちゃんぽんよりもずっと野菜が多い。麺は丸打ちのストレートで弾力に乏しく、これにはそれほど心が動かなかったが。

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「八幡のチャンポン」の八幡のちゃんぽん

 今夜の入浴は、八幡西区の「パビリオン陣原の湯」にて。
 750円。浴室にはいくつかの風呂があるが、いずれも小さくて温く、昨晩の田万川温泉のようにはいかない。泡風呂に長々と浸かって汗が滲むまで粘るのだった。1時間の滞留で、20時半に出発。

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パビリオン陣原の湯

 北九州市内には道の駅がないので、ステイ場所は宗像まで進み、「道の駅むなかた」にする。
 21時20分着。今日も泊地に着くのが遅くなってしまった。入浴施設でもほぼ入浴するだけでほとんど休めていないので、そろそろゆっくりとした夜を迎えたくなっている。
 地元の「ポプラ」というコンビニチェーンの1店で買い求めたチューハイを飲み、小雨の中を洗面に走り、22時半には就寝。

 10月17日の走行距離は176km。このぐらいの距離が一日分としては普通というものでしょ。

 2019年10月18日(金)。
 「道の駅むなかた」では夜じゅうずっと強い雨音がしていた。
 朝、まだ外が真っ暗なので起きるには早いかと思ったら、すでに6時を過ぎているではないか。洗面に向かう距離はわずかであっても傘が必要だ。この日の福岡地方の天気予報はただの「雨」ではなく「大雨」だそうだ。
 16℃という気温は前日の朝を上回ってかなり暖かい。昨夜も前日比で3~4℃高かったので厚着をしないで眠ったが、それは正解だった。

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道の駅むなかた

 7時発。まだ薄暗く、車のライトをAUTOにしたら、ずっとヘッドライトが点灯していた。
 7時20分に「マクドナルド3号線宗像店」に着き、雨なのであまり先の時間を気にせずにログ付け作業などをする。
 10時までの長滞在となり、その間、その後をどうするかについて考えたが、予報では明日の午前中まで雨は降り続くようなので、今日は諦めて、早い段階から休憩室のしっかりしている入浴施設に入って、心行くまで休もうと決める。
 入浴施設の選定を済ませて店を出ると、あれ、止んでるじゃん。それだったら晴れているうちに近くのポイントに赴いて、降り始めたなら予定の行動へと移すことにしよう。

 宗像市の「赤間宿」へ。ここは筑前21宿の一つとして栄えた宿場町で、近年は町おこしの一環として、地元の人たちによる祭りや、赤間宿にある酒蔵の酒蔵開きなどのイベントがさかんになっているのだという。
 行ってみると古くからあったものであることが一目瞭然の狭い通りで、車の停め場所探しに難航する。「赤間館前」バス停近くの医院の駐車場を拝借して街並みを見るが、先の東海・紀伊旅で見てきた中山道の多くの宿場町のような徹底して整備しています的なレベルまでは到達していない印象を受けた。
 「街道の駅赤馬館」や、出光興産の創業者の「出光佐三氏生家」などを見る。通り界隈には「出光」姓が多かった。うろうろしているうちに11時になってしまった。

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街道の駅赤馬館

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出光佐三氏生家

 「宗像大社(辺津宮)」は、宗像神を祀る全国約6,200社の総社。拝殿の左側には広大な神苑へと続く「高宮参道」の入り口があったが、途中で降られるとたまったものではないので先には行かず。2017年に世界文化遺産として登録された「「神宿る島」宗像・沖ノ島と関連遺産群」の構成資産だ。
 ここまでは傘いらずでよかったのだが……。

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宗像大社へ

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宗像大社の拝殿はウッディ

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広大な神苑へと続く入り口。傘を持つ人もいる

 その世界遺産のメイン資産とも目される、福津市の「宮地嶽神社」。ここはぜひ見たいと思っていたところなのだが、門前まで行くも、アレマの大降りとなる。
 だめだこりゃと一度は判断して、昼メシを食べることにする。博多うどんというものを食べてみたいと思い、神社近くのチェーン店ではないと思われるうどん屋を選んで入ってみる。
 「うどんそば海翔」というカウンター主体の小さな店。ごぼう天うどん480円。セルフの店と違い注文を受けてから天ぷらを揚げてくれるので、配膳まで少し時間がかかる。太くてかじると熱々のごぼう天が5本。博多ではメジャーのトッピングとはこういうものだったか。
 しかし、うどんのほうは残念ながら讃岐風で、コシがなくてふんわりとした柔らかいものではなかった。つまり讃岐うどんは、博多のすぐ近くまで勢力範囲を拡大しているということなのだろうか。

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「うどんそば海翔」のごぼう天うどん

 食べ終わり店を出ると、雨は止んではいないがまたもや小降りになっている。よし、この程度ならば、せっかくここまで来たのだから、「宮地嶽神社」には寄ってくことにしよう。
 この判断は正しかったのか疑問であり、少し離れた駐車場で車から降りて歩き出すと、またもやすごい雨になる。この大雨の中を参拝する者などそう多くなく、参道の土産店は多くが店を閉めている。
 しかし、傘からはみ出ないように身を縮めて石段を登り詰めたところから見える景色は格別だった。この眺めが見たかったのですよ。
 参道が西のほうのはるか先までまっすぐに伸びていて、神々しい。その向こうに夕日が沈むわずかの時期があるらしいが、おそらくその眺めは素晴らしく見事なことだろう。
 神功皇后などを祭る商売繁昌・交通安全・家内安全の神様として、各地から多くの参拝者が訪れる場所なのだという。拝殿に懸かる大注連縄が立派。後ろの本殿は屋根の一部しか拝めないのが残念だった。

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「宮地嶽神社」の参道からの眺めは絶品だ

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神社へと進んでいく。背後には宮地山が聳える

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拝殿の注連縄が巨大だった

 ずぶ濡れになって神社から車へと戻り、12時45分。車内に身を落ち着けるとまたもや小降りになる雨が憎いのだが。
 これで今日のポイント巡りは終えることにして、先に調べた宮若市の「健康ランドわかみや」へとしけこむことにする。ここはホテルサンルートグループなのかな。
 13時半頃から早い風呂に浸かって、あとは休憩室やリラクゼーションルームで休む。近くの大広間ではヒマな老人会の面々が早くもカラオケ大会に興じていてやかましいのだが、こちらも疲れているので耳栓も使わずにリクライニングシートで午睡に陥るのだった。
 明日の日程を考えれば、近くにある数少ない道の駅の中ではやはり昨日使った「道の駅むなかた」で再ステイするのがベストと判断して、16時半に出発する。

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健康ランドわかみや

 「道の駅むなかた」には17時20分着。手前のコンビニで調達してきた弁当、つまみ、アルコール飲料ですぐに飲み方を始める。
 呑み助としてはやはりしっかり飲んでから食べるというのがあるべき姿だと思う。車で旅をしているといつも飲むのはいちばん最後となり、このあたりに不満を持っていたのだが、今夜はその正しい順序なり飲み方が実践できる。
 今回初めて使い捨ての紙皿も買ってきたが、コンビニで売っている袋物や店頭売りの揚げ物などをこの皿にのせて食べることができ、思いのほか便利だった。これがあれば車内で食べるときのバリエーションがぐっと広がりそうだ。

 19時半の段階で早くも出来上がる。その後はこの旅に入ってから初めて本を読み、雨足が弱くなるタイミングを見計らって小用と歯磨きを済ませ、日中よく眠ったにもかかわらず21時前には寝入ってしまっただろうか。

 10月18日の走行距離は88km。