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 2020年6月5日から30日までの26日間にわたって、四国をひとまわりする旅をしてきました。
 新型コロナウィルス蔓延防止の非常事態宣言に基づく都道府県をまたぐ移動規制が、首都圏や北海道など一部の地域を除いて5月末日をもって解除されことをうけて、本来ならば4月中に訪れる予定だったものを約2か月後ろ倒しにして、ようやく敢行したものです。
 6月の四国は梅雨の季節で、時にはその蒸し暑さや強い雨にやられて閉口し、またコロナの自粛ムードの中でいくつかの施設では閉館や入館規制をしていたところもあり、観光客がほとんどいない静かな状況がありました。しかし、むしろそのために道路の渋滞やスポットでの喧噪がなくて快適な面もあり、ほぼ計画どおり予定地を巡ってくることができました。

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20200615 瀬戸内しまなみ海道「来島海峡大橋」

 旅のルートは、明石海峡大橋から淡路島を経由して徳島県鳴門市に入り、徳島県の北部から香川県へ。高松市を見た後には小豆島に渡りました。
 四国北岸を瀬戸内海沿いに進んで愛媛県へと入り、新居浜、今治、松山、伊予と西進して西端の佐田岬半島、さらには内子、大洲、八幡浜、宇和島などを見ました。
 高知県では足摺岬を経由して四万十川、仁淀川を堪能し、高知で鰹のたたきを食べ、土佐湾沿いに南東方面に走り室戸岬を回りました。
 四国東岸を北上して再び徳島県へ入り、徳島市から吉野川沿いを西進した後は北進して香川県に入り、うどんをたくさん食べ、こんぴらさんの地獄の石段を登って四国旅の総仕上げ。瀬戸大橋経由で本州へと戻り、最終日には兵庫県から山形まで丸一日走って戻ってきました。

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20200620 午前4時50分、土佐清水市の朝焼け

 旅の詳細については、これから何回かに分けて掲載していきます。自分にとっての備忘録的な拙い文章ですが、そこには個人的なこだわりが見え隠れし、管理人というヒトはこういうことしか考えていないのだナというのがバレバレで、多少気恥ずかしい気がします。
 撮ってきた写真を多く入れてビジュアル的に楽しめるように配慮したつもりですので、読んでいただければとても仕合せに思います。

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20200620 四万十川に架かる「岩間沈下橋」

 2020年6月5日(金)。
 6時15分起床。
 朝のうちに、持参する外付けハードディスクのデータバックアップ、しばらく使っていなかったモバイルパソコンのウィンドウズアップデートなど。モバイルのほうはバッテリーのリフレッシュをやりたいが10数時間かかるので断念。もっと早くにやっておけばよかった。

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荷物を積み込んだ車内はこんな感じ。まだ整頓が効いているが、これからは……

 荷物類を車に移動して、11時に出発。旅慣れしてしまっているところがあるので、道路事情に注意しながら漫然と運転しないように改めて自分に言い聞かせる。
 この日は四国を目指して行けるところまで進むだけ。この時間のスタートだとあまり前進はできないのだろうと思いつつ走らせる。

 昼前に、南陽市の「いもせ食堂」に入って、冷やしラーメン850円を食べる。冷やしラーメンというと一般的にはふつうの中華そばのスープを冷たくしたものだが、ここの冷やしラーメンはその予想に反して冷やし中華の具材がトッピングされているもので、珍しい。氷が溶けてもスープが薄くならないようにと大根煮のような色をした氷が入っている。自家製手もみの中太平打ち麺がとてもおいしかった。

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「いもせ食堂」の冷やしラーメン

 今回も有料道路は使わないというポリシーを維持して進んでいく。新潟県に入ると、R113からR290にかけては稲が植えられた水田が光を反射し、徐々に緑を増している様子が随所に見られる。14時前に新発田市の道路沿いで休憩。
 新潟市からはR116を進み、16時前に「道の駅西山」で休憩。
 持参のラジオを乾電池で聴くために、柏崎の電気店で単1の乾電池を買う。4本で900円もする。消耗品とはいえ馬鹿にならない価格なのだった。
 18時、糸魚川の「道の駅能生」で休憩。もう夕陽の差す時間帯になってしまった。道の駅の先で、凪いだ海と夕陽の写真を撮る。

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糸魚川の凪いだ海と夕陽

 これから食事と入浴をするとなると、今晩は富山県内でのステイとなる。
 まずは軽く夕食をとることとして、18時半「すき家8号糸魚川寺島店」で牛丼(並)のサラダセット520円を食べる。この日は車の運転しかしていないので、これでも多いぐらいだ。ステイホームしているときよりも食欲が湧いてこないのだが、それは旅の緊張感からだろうか。

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「すき家8号糸魚川寺島店」で牛丼(並)のサラダセットを食べる

 「満天の湯魚津店」で入浴。20時から小1時間の滞在となる。コロナの影響か利用客はまだ多くなく、内風呂、露天風呂、サウナと各種をゆったりと使わせてもらう。全体に小ぎれいで、露天風呂では蚊やりが焚かれていい香りで、虫が来ないのがよかった。

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満天の湯魚津店

 ステイは、入浴場所から遠くない「道の駅ウェーブパークなめりかわ」にて。21時半に着き、途中で調達してきた500mlの缶チューハイを1本飲んで寛ぐ。
 22時50分にはラジオを消し、耳栓をつけて就寝。いよいよ旅が始まった。
 6月5日の走行距離は380km。

 2020年6月6日(土)。
 上は半袖Tシャツ1枚、下は薄手のトレーナーボトムスで、寝入る頃にはまだ暑く、蚊もいないようなので少しだけウィンドウに隙間をつくって眠ってしまったのだが、これでタオルケット1枚をかけただけでは少し寒い朝となった。
 4時半頃になると空に明るさが出てくる季節。4時50分に起きて、ステイした場所の写真を撮る。ここは「ほたるいかミュージアム」の並びに位置しているのだった。

 5時半前に道の駅発。今日は走るぞ。
 前日のログ付けをしたいが、「マクドナルド」では通常24時間営業の店も開店を遅らせているようで、早くても7時にならないと店が開かない。ではまあ、その時間になるまで前進しようか。

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5時15分の「道の駅ウェーブパークなめりかわ」

 2時間余り走って7時半過ぎ、「マクドナルド小松店」でログ付け。
 ここで重大なことに気がつく。旅の情報を集めたWORDファイルがモバイルパソコンのほうにコピーされていなかったのだ。
 旅のログ付けは、十分に下調べしたこの資料をもとにして、それに実際に起ったことや感じたことを書き足していくという方法をとっているのだが、今回はそれができないことになる。これはまいったなぁ、どうしよう。ログの書き方を考えなければならない。
 それに、ここのマックではネットがつながらない。ここの店だけのことならいいのだけど。電源が使えたのが唯一の成果だっただろうか。
 マックには9時まで滞留。

 10時45分、南越前町河野という地名の道路沿いで休憩。北西側に見える海を見るが、霞がかかってクリアではない。
 敦賀からはR161の西近江路を走る。琵琶湖が近くに見えてきた饗庭(あえば)というところあたりでいったんその道から離れて湖岸の「風車街道」という道を走ってみる。この道もそうだが、滋賀県の主要道路には自転車用の青色のラインや矢羽根マークが表示されていて、自転車利用者にやさしい先進県になっている。サイクリストも多く見かけた。

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琵琶湖畔の「風車街道」

 休日の淡路島に入る前にどこかで激安ガソリンを入れて行こうと、京都市内で検索して立ち寄る。ハイオクガソリン122円/lは超激安で、この時期他店でふつうに入れれば135円以上は軽くするから、わざわざ寄って正解だったと思う。

 日頃食べ慣れない朝食をとっているので腹が空かず、14時になってようやく昼食をとる気になる。京都府向日市の「餃子の王将国道17号店」にて、すぶた、ライス中、餃子を食べて968円。ここで食べてしまえばもう夕食は食べなくてもよく、飲むだけでよい。

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「餃子の王将国道17号店」のすぶた、餃子ほか

 その後は高槻、茨木、池田などで厳しい渋滞にはまり、これまで順調だった進行速度が一気に失われる。快調だった燃費もたちまち下がっていく。
 休みなしで運転し、途中で道を間違えたりしながらようやくにして垂水ICから自専道に入ったのは17時40分。明石海峡大橋を渡るが、大橋のメインケーブルがすごく太いのが印象的。あとで知ったが、その直径は1,122mmもあるのだった。

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明石海峡大橋にて。走行中に写真など撮ってはいけません。

 淡路ICで下りて淡路島へと入る。なんとかまだ日のあるうちに島に着くことができた。
 まずは島の北端の「道の駅あわじ」にて夕刻の明石海峡大橋を撮影。今夜はここでステイしよう。近くにコンビニと入浴施設があるので好都合なのだった。今夕は早めに風呂に入ることができるのがうれしい。

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「道の駅あわじ」から明石海峡大橋を望む

 道の駅から車で2分、浴槽から明石海峡の大パノラマが楽しめるという「天然温泉 美湯 松帆の郷」で入浴。週末だからなのかけっこう混んでいる。日帰り温泉ページの口コミではあまり芳しくなかったが、古さはあるものの風呂の構成などについてはとてもよく、特に露天風呂は景色のいいのはもちろんのこと、海からの夕風が心地よく、サウナでかいた汗もすっと乾くようなところがあったのがよかった。18時15分から19時半まで施設で寛ぐ。

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天然温泉 美湯 松帆の郷

 風呂が終わったら道の駅のすぐそばのファミマで缶入りハイボールを買って、すぐさま20時前には飲む。この道の駅は申し分のない環境といえようか。つまみは140円ほどで買った荒挽きソーセージを丸かじりし、それを食べ終えたらじゃがりこをつまみに。
 停車位置は明石海峡大橋の真下。30mほど上が橋桁になっている。まさかこの橋が倒れたり、上から車が降ってきたりすることはなかろうから、安心して眠ろう。
 21時半には消灯。長時間運転したので、早く寝ついて長めに眠ることだ。

 6月6日の走行距離は423km。

 2020年6月7日(日)。
 予定どおり長めに眠って、5時半まで起きず。朝日が射しこんできたので起きる。旅の3日目にしていよいよ見て歩きの始まりとなる。今日は晴れて暑くなりそうだ。
 6時半、出発。いい朝風が吹いている。この日は淡路島周遊の日となる。

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今朝は晴れて、明石海峡大橋がすっきりと見える。

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6時15分の「道の駅あわじ」

 淡路島での最初のポイントは、島北端の岩屋集落にある「扇湯」。岩谷商店街の一方通行の旧道に進入していくと、洋風というのかどうなのかなんともいえない水色のレトロな外観の、銭湯としては異色な建築物があった。淡路島への移動をフェリーに頼っていた頃にはさぞかし賑わっていたことだろう。

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レトロな銭湯「扇湯」

 続いては、同じ岩屋地区にある「絵島」。
 砂岩の風化浸蝕された奇勝で、月見の名所。約2千年以上前の砂岩でできた島で、昔は陸続きだったが、海の浸食によって切り離されて島となったのだそうだ。

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絵島

 ここでいったん、昨夕「道の駅あわじ」に向かったときの道に戻る。高みにある道路には「明石海峡大橋」がきれいに見える場所があったのを確認していたのだ。駐車帯のない場所だったが、戻って撮影する価値はあったと思う。

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それがこれ

 岩屋地区の「淡路ハイウェイオアシス」。
 花と緑と海を臨む絶景が広がる空間に「オアシス館」などがあり、野外の広場やデッキからは神戸や明石海峡を展望できるという。
 ナビに従って進んでみたが、有料道路内のため一般道からは入れないようだった。まだ7時。9時にならないと営業が始まらないので、道から眺めるにとどまる。観覧車の塔が見える。
 無料のたまねぎスープがジャグチから出るとの情報に興味があったのだけどな。

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「淡路ハイウェイオアシス」。観覧車の塔が見えた。

 山中の高いところに位置している「兵庫県立淡路島公園」。
 淡路ハイウェイオアシスに併設されている広大なオアシスゾーンで、ここから見下ろす夜景が素晴らしいということなのだが、コロナのためなのか早朝だからなのか駐車場に入れず、展望広場も写真のような状態のためここもスルーする。

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「兵庫県立淡路島公園」展望広場はゲートが閉ざされ、立ち入り禁止になっていた。

 淡路島内は、メインストリートであっても車の量が多くなく、追い越し禁止の片側二車線の道路が多い。阪神地帯のキャパを超えて自動車がひしめいているところを抜けてきたばかりなので、こののんびりとした島の風情にホッとする。
 道沿い、このたびのコロナ禍で露出の機会が増えた西村康稔経済財政政策担当大臣のポスターを頻繁に見かける。淡路島は彼の選挙区のようだ。

 島の東岸を南下して、「道の駅東浦ターミナルパーク」に立ち寄る。お目当ての「東浦物産館」は開店前。周辺には「中浜稔 猫美術館・陶芸館」「東浦バスターミナル」「浦海浜公園」「サンシャインホール」などが集積していて、なぜかそこにペニスをさらけ出した大きな「ダビデ像」が建っているのだった。

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「道の駅東浦ターミナルパーク」の「東浦物産館」

 島の西岸へと転じて8時、「北淡震災記念公園」着。
 地震で現れた国指定天然記念物の野島断層をありのままに保存・展示し、多角的に断層を分かりやすく解説する施設で、揺れの体験ができる震災体験コーナーもあるらしい。阪神淡路大震災が発生したのは1995年1月。兵庫県では高速道路の高架橋がバタバタと崩れ、長田区では大火災が発生するなど、まさに地獄絵図を再現したような災害だった。駐車場には震災で倒壊した風車の残骸が残ったままになっていた。
 ここもまだ入れないので、庭園内にある「念ずれば花ひらく」と彫られた石碑とここにもあったかハート形の撮影スポット、「べっちゃないロック」と名付けられたオブジェなどを見る。周辺には「野島断層保存館」「セミナーハウス」もある。

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北淡震災記念公園

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ハート形の撮影スポット

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べっちゃないロック。天気さえよければどれも絵になる。

 「石田の棚田」。
 島の西海岸に位置する石田地区は、広大な谷一面に広がる棚田の風景で有名なのだそう。
 場所を示す案内板などほとんど見かけない素朴なところ。ウロウロしていたら、田んぼでトラクターを操っていたお父さんが場所の方向や撮影スポットなどを教えてくれたので助かった。でも、それほどパッとしたところではなかったかもしれない。

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石田の棚田

 「パルシェ香りの館・香りの湯」。
 香りの館・香りの湯・特産館からなる「香り」のテーマパークなのだとか。入浴するわけでもないのに寄ってみたが、なぜこんな高い山の上にと思うようなスポット。展望駐車場から海を眺めてみるが、うーむ、それほどよくない。
 けっこうな遠回りとなったが、遠回りすることで見たり知ったりすることもあるのだ。しかし一方、そのために通れなくなった道もあり、そこでの機会は逸失していることになるといあううらみはある。つまりは、徒労感ばかりが大きいということ。

 「伊弉諾(いざなぎ)神宮」。
 日本最古の社で、古事記・日本書紀には、国生みに始まるすべての神功を果たした伊弉諾大神が、子神の天照大御神に国家統治の大権を委譲し、淡路島の多賀の地に「霊宮(かくりのみや)」を構えて余生を過ごしたと記されているという。
 境内には樹齢約900年といわれる「伊弉諾神宮の夫婦楠」があった。

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伊弉諾神宮

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夫婦楠

 多賀地区から「淡路サンセットライン」を走り、一度洲本市に入って、「高田屋嘉兵衛旧邸跡」を見る。
 傍に建つ記念碑には、1906年に建立計画がスタートし、1915年に建立されたことが書かれている。近くには「高田屋嘉兵衛翁記念館」「洲本市五色庁舎」「五色バスセンター」もあった。

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「淡路サンセットライン」から望む海

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高田屋嘉兵衛旧邸跡

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立派な記念碑

 「サンセットパーク五色 夕日が丘公園」。
 新五色浜の背後の山の上に整備された公園で、観光客は来なそうな場所、というかそれ向きにつくられていない印象。展望広場には実物大の「石造りの舟だんじり」がある。舟だんじりには階段が付いていて、その上が展望台になっている。下方には新五色浜海水浴場が見え、夕日時には瀬戸内海に日が沈んでいく美しい風景を眺めることができそうだ。

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石造りの舟だんじり

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下方には新五色浜海水浴場が見えた。

 南あわじ市まで南下して、「慶野(けいの)松原」へ。
 長さ約2.5km、幅は広い所で600mあるという松原で、西岸にあるのでここも夕日がきれいに見えるスポットのよう。海岸には波と戯れる家族や若者の姿があり、こういう日常が少しだけ戻ってきていることがうれしい。
 慶野松原内には「プロポーズ街道」というふざけた名前の散策道があり、約1.5kmにカップルの名前やプロポーズの言葉が刻まれた瓦が展示されている。

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慶野松原の浜にて

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慶野松原「プロポーズ街道」。柵には「プロポーズ瓦」がずらりと。

 島の西側の慶野松原から東進して行政区的には再度洲本市に入り、東岸の市の中心部に入る前の山中で「鮎屋(あいや)の滝」を見る。
 淡路島一を誇るこの滝は、落差が14.5mあり、小さな島といって侮ってはいけない。間近で流れ落ちる滝の様子はなかなか迫力がある。6月下旬頃になるとホタルの飛び交う姿が見られ風情があるというが、残念ながら水はあまりきれいではない。上流にため池でもあるのだろうか。

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鮎屋の滝

 見て回っているうちに12時を過ぎてしまい、腹が減った。朝から腹に入っているのはウーロン茶だけなのだ。
 洲本市に入ってイオンタウンをみつけたのでそこに何かあるだろうと思ったが、フードコートに入っている店は数件程度で、コスパ的にあまり食指が動くものはない。視線を巡らすと、「洲本アルチザンスクエア」と思われるレンガ造りの建物が近くにあったので、それを先に見ることにする。

 「洲本アルチザンスクエア」。
 洲本市民広場にある、工芸やアートの紹介を目的に建立された複合文化商業施設で、旧鐘紡の紡績工場の外壁を利用している。明治時代に建てられたレンガ造りの建物内には洲本市民工房やレストラン、居酒屋、雑貨店など多くの店が入店している。

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洲本アルチザンスクエア1

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洲本アルチザンスクエア2

 その中のレストランはほぼ閉まっているが、1軒だけ「三代目カツ泉アルチザン店」という店が営業していたので、そこに入る。
 かけかつ丼というあまり聞き慣れないメニューがあったのでそれとミニサラダ、580+100+税=748円を。ランチタイムはごはんと赤だしがおかわりできる趣向。従業員が足りずうまく回転していない印象の店。
 かけかつ丼は、通常カツを閉じる玉子の部分がカツの下に敷かれたもので、食べてみればやはり玉子はカツと一緒に煮込まれんといけんという感じ。つゆだくなので、まずはカツを蓋の上に除けてカケモノで一膳。2杯目は自分でよそってきた白ごはんにカツを乗せ戻して、ウスターソースをだぼだぼとかけてソースかつ丼に。しじみ味の赤だしももう1杯。こんなに食べれば今夜もつまみ程度でオッケーとなってしまう。
 ところで、島内を走っていると天ぷらを揚げているような食べ物の匂いが始終しているのだが、これは淡路島特産のたまねぎ畑の匂いだったようだ。

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「三代目カツ泉アルチザン店」のかけかつ丼

 それからはしばし、洲本市内を歩いてみる。「本町商店街」というのがあるらしいのでそちらを目指して歩いていると、左手に新しい庁舎の「洲本市役所」があった。黒基調の建物で立派だ。

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洲本市役所

 「本町商店街」とは、別名「コモード56商店街」との愛称が付く長いアーケード街だった。洲本市の中心部は淡路島いちばんの人口規模なのだろうが、それにしてもこのアーケード商店街は必要以上に長いのではないだろうか。

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コモード56商店街

 島内交通の要衝となる「洲本バスセンター」を眺めて、洲本市中心部の南側に位置する「大浜公園(大浜海水浴場)」へ。ここでも、コロナ蔓延防止のための駐車場閉鎖はまだ続いている。路側帯が広くなっているところに車を停め、公園の写真だけ撮ってすぐに戻る。

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大浜公園(大浜海水浴場)

 続いて「洲本城跡」。戦国時代から江戸時代にかけて淡路国統治の拠点となった城跡で、総石垣造の曲輪が残っている。模擬天守の近くからは市街地や紀淡海峡を一望できる。なかなかの絶景で、居酒屋探訪家の太田和彦が洲本に来たならば、高いところ好きの彼は間違いなくここにやってきて、「ああ、いい眺めだなぁ……」などと口走るはずだ。

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洲本城跡の石垣

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洲本城跡の模擬天守は下駄を履いているようだ。

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洲本城跡からの眺め。「ああ、いい眺めだなぁ……」

 洲本市中心部をあとにして南あわじ市方面に向かって、島の東南岸沿いに切られた「南淡路水仙ライン」を走る。周りは何も無く、ただただ海岸線がひたすら続くドライブコース。半分ぐらいは対向車が定速ではすれ違えないようなぐねぐねした山道で、海岸沿いになってもセンターラインのないところが続く。これでは「ライン」という快適さをイメージするような道ではないと思うが、ごちゃごちゃした都会と対照的で、それなりに楽しいドライブとなる。

 島南部の東の突先に当たる「生石公園(由良生石展望台)」。紀伊水道、太平洋、成ヶ島、友が島を一望できる。この先のすぐ東方は和歌山県だ。天気がいいので気持ちのいい場所ではあるが、取り立てて見るものなし。灯台を入れて写真を撮るぐらいだったか。島内有数のウメの名所として知られているという。

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「生石公園(由良生石展望台)」の海

 15時過ぎ、再び南あわじ市へと入って「マクドナルド28号南あわじ店」にて、ようやくコンセント付きでのログ付けができる。コーラ1杯をお供に昨日朝からの分と本日のここまで分をまとめる。
 よーし、これで昨日と今日を忘却の彼方に追いやることがなくなった。
 昨日の朝に悩んだログのまとめ方だが、旅の最中にきちんとしたものに仕上げることは諦めて、備忘のための対策はきちんと打っておこうという方針でいこうと思う。つまり、文章に仕立てることは帰宅後にして、忘れてはいけないこと、印象に残ったこと、どこで何を思ったか、などについてはしっかりテキストにして残すことに意を用いるということだ。旅の最中は旅そのものに集中したいからね。
 さて、まだ日があるのでもう少し淡路島を見て歩くことにしよう。

 南あわじ市に入って、白浜青松の名勝地「吹上浜」。
 静かでいいところだが、海の風景を遮る高さがある堤防が延々とつくられていて、眺めとしてはさほどのものではなくなっている。

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「吹上浜」を撮る自分の影も。このようにカメラを高く掲げて撮っても堤防が邪魔。

 南あわじ市の中心部にある「淡路人形座」に18時15分着。まだ写真を撮れるぐらいの陽は残っているが、もう閉まっている。ユニークな形の建物だ。。
 淡路島には江戸初期から昭和初めまで大小様々な人形座があり、座員たちが島内のみならず全国を興行して、人形浄瑠璃の魅力を伝えたという。その大座の一つ吉田傳次郎座の道具類を淡路人形座が継承して今も公演をしている。
 主な巡業先は淡路・徳島・讃岐・伊予・紀伊・播磨・山陰道・北陸道などで、特に伊予は得意先が多かったという。

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淡路人形座

 その目前は、「うずしおドームなないろ館」に併設された「道の駅福良」。
 駐車している車の台数はかなり少ない。ここでステイしてもいいかと思ったが、自分のような旅姿を見かけず気おくれがするのに加えて、ここは船の発着所となっているので朝から賑わう可能性があると考えて、予定どおりひとつ先の道の駅を目指すことにする。

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道の駅福良

 今夜の入浴は、南あわじ市の山中にある「ゆーぷる」にて。
 珍しく子供が喜びそうなすべり台や、うんていを備えた歩行浴などがある。いい大人がすべり台というわけにもいかないので、ジェット風呂を使って肩の凝りをほぐすのだった。無理に汗はかかず、施設には18時45分から40分間の滞在となった。

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今夜の入浴は「ゆーぷる」にて。

 夜の帳が下りた南あわじ市内のコンビニで夜のアルコールと食料を調達し、「うずしおロード」と名の付く一本道を走って、20時頃に淡路島の南の先端にある「道の駅うずしお」へとたどり着く。
 驚いたことに駐車場には車がたった3台で、うち1台は無人で動きがない。ということは、今夜のここでのステイ客は自分ともう一人の2人だけ? この寂しげな夜の駐車場の状況は北海道の道の駅で多く経験している。キタキツネが出てこないだけいいかもしれない。

 飲んでしまえばやることもないし、ラジオも日曜夜はつまらないものばかりだったので、21時半に耳栓をして睡眠へ。

 6月7日の走行距離は198km。