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 前日は24時の消灯後に寝床で本を読んで、眠るのが遅くなった。「すかいらーく」グループが、こだわってきた24時間営業をやめるというニュースを見たが、現代の若者は60%以上が24時までには就寝しているのだという。自分の学生時代は夜中まで友人たちと遊び、深夜に24時間営業のファミレスで夜食を食べたりしたもので、24時前に寝るようなヤツなど若者の部類には入らないといった扱いだったような気がする。「時代」とは短い間に変わっていくものだ。

 寝るのが遅くなったこともあって、7時20分起床。東の空から太陽が上がり始めている。まさに神々しい「あがり太陽(てぃだ)」を拝む形だ。
 起きるのが遅くなったけれども、昨日のうちにその日のドキュメントができていたので、朝ルーチンのほかに記事のアップロードを終えてもまだ9時前だ。今日は予定もなく、何をしようかと考えてみるが、好天は今日だけかもしれないというので、あてもなくドライブに出てみることにする。これまでは主として南の島尻地方を廻ってきているので、今回は東海岸を北上していってみよう。

 りんけんバンドの曲に「勝連・平敷屋・屋慶名(かっちん・へしちゃー・やきな)」というのがあったなあと思いながら、それらの地である与勝半島方面へ。その歌詞のとおり、エイサーの盛んな土地柄のところだ。
 まずは「勝連城跡」。何年ぶりかで来たが、世界遺産に登録されてから急速に整備が進んだようで、売店や案内所もある駐車場ができ、城跡へのエントランスも取り付け位置が以前と違っていた。かつてはグスクの麓の何もない原っぱのようなところに車を乗り捨てて、階段の付いていない急なスロープを登っていったもので、芝草の生えた曲輪には外来種の大きなカタツムリの類がごろごろ生息していて、うっかり踏みつけないように注意して歩いた記憶がある。
 世界遺産に登録された多くのグスクはいつの間にか入場料を取るようになってしまったが、勝連城は無料だ。その肝高(ちむだか)で太っ腹な心意気は、地元の名将阿麻和利(あまわり)以来のこの地域の伝統だと思いたい。

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(ずいぶんきれいになって印象が変わった勝連城跡への入り口)

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(このあたりはかつてと大きく変わらない眺めだ)

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(勝連グスクは城壁の曲線美に加えて聳え立つ高さも魅力的だ)

 次は、「平敷屋タキノー」へ。平敷屋には十数年前の旧盆の夜に「平敷屋エイサー」を見に来たことがある。東と西に分かれた若者たちは、念仏のような唄に合わせ、地味な装束で静かにパーランクーを叩きながら一糸乱れずに踊るのだった。エイサーの演舞はすっかり華やかなものになったが、平敷屋のエイサーは幽玄で、念仏踊り本来のスピリットがここにあるような気がして、夢中で見入ったことを覚えている。
 そのときは夜のため「平敷屋タキノー」には行かなかったが、今回幹線道路脇の小さな標識を見つけたので、初めて行ってみた。
 標高70mほどの小さな丘だが、1727年、この地の脇地頭(領主)だった平敷屋朝敏(へしきやちょうびん)が水不足で悩む農民のためにため池を掘り、その掘った土を盛り上げてつくったのがこの丘だと伝えられているという。なお平敷屋朝敏は、琉球王国時代随一の文化人でもあり、組踊の「手水の縁」の作者だ。園内にはその旨を刻んだ1986年製の碑があった。
 東屋からは米軍施設ホワイトビーチの桟橋に停泊する軍艦や陸地の地下埋設貯蔵施設のようなものがよく見えた。

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(平敷屋タキノー)

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(東屋からはホワイトビーチが見えた)

 与勝半島をくるりと回って北側へと進み、「屋慶名海峡展望台」へ。半島と藪地島(やぶちしま)の間に位置していて、ここも初めて訪れる。
 数十段の石段を登ると展望台があり、コバルトブルーの海や半島と藪地島を結ぶ大橋などが見える。
 その後に橋を渡って藪地島に渡ってみたが、島内にはすぐに行き止まりとなる道路以外のものは何もなかった。なぜそんなところにこんな立派な橋を架けるのか、ナイチャー(内地人)の感覚では理解するのが難しい。

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(「屋慶名海峡展望台」から海と橋を眺める)

 11時20分。これから海中道路へと進んで平安座島、宮城島、伊計島、浜比嘉島と巡るつもりだが、その前に腹ごしらえだ。では海中道路の手前の与那城集落にある「キングタコス与勝店」でタコライスにしようかと思ったが、その近くに「かね食堂」という大衆食堂を発見! キンタコ与勝店はかつて利用したことがあるので、こっちにしてみよう。
 沖縄料理ならなんでもあるような店。券売機の前でしばらく迷って、その中から骨汁550円のボタンを押してみた。
 具材が山をなし、大きなラーメンどんぶりから溢れそうな勢いのボリューム。これを全部食べろというのかと唸るが、食べ始めてみればその多くはごつい骨だということがわかった。取り除いた骨は、添えられた骨入れの器に入りきらないぐらいの量になった。
 スープは塩仕立てのかつおとんこつ味で、沖縄そばのスープに近く、あっさりしている。のっかっている葉物はレタスだ。
 箸で骨から肉をこそげ取ったり、時には骨を咥えてチューチューしたりしながら食べる。面倒っちい気もするが、だんだん楽しくなってくるのだった。

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(「かね食堂」の骨汁)

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