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   ゆい出版  2,000円+税
   2003年12月20日 第1刷発行

 2019年9月に古書を1,446円で買ったものですが、なかなか美装丁の本。これなら新刊と比べても遜色ありません。
 今年(2020年)コロナ禍が世界を席巻する前に、沖縄に滞在してたっぷりと組踊公演を観てきたので、どんなことが書いてあるか楽しみにして読み始めました。

 「国立劇場おきなわ」(組踊専門劇場)の開場で、改めて注目される沖縄独自の伝統芸能「組踊」。琉球古典音楽を専門とする立場から多くの組踊公演に関わった著者が、組踊の面白さ・魅力を解きほぐす。
 沖縄文化への独自の視点と深い洞察で、人間味溢れる組踊論を展開。今までの組踊解説本とはひと味もふた味も違う。ドラマの面白さ・楽しさが分かる本。本書を読んでから組踊を見よう。もう眠くなることはない。(ウェブの商品説明から)

 当著が発売されたのは2003年12月。国立劇場おきなわの開場がその翌年1月なので、まさにそれに合わせて発刊されたと見ていい入門書です。
 組踊「執心鐘入」「二童敵討」「手水の縁」「大川敵討」など9演目を取り上げて、著者なりの組踊を鑑賞するための視点の向け方、心の持ち方などをまとめたものとなっています。その構成は、
1 組踊以前(組踊を生む要素)  組踊の三要素へ 組踊と古典音楽
2 作品鑑賞  執心鐘入 二重敵討 銘苅子 女物狂 孝行の巻 手水の縁 花売の縁 万歳敵討 大川敵討
3 組踊雑感  演出の視点 保持者の演出 唱えの魅力 納得いく演技 音楽性 組踊の魅力

 実際に組踊をいくつか観てきていたので、読んでいてああそうか、あの場面構成や役者の所作はそういうことだったのかと理解できたことがいくつか。
 この9作品をある程度理解すれば、言うとおり組踊は観ていて眠くなることはなくなるのではないか。でもって、これを読んで組踊に対する理解は多少なりとも深まったので、コロナが収束した暁には国立おきなわでまた組踊をたくさん観たいと思いました。
(2020.8.20 読)

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