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 2022年5月28日(土)。
 外が明るくなり始めた5時45分起床。今日も予想最高気温は30℃を超えていて、暑い日になりそうだ。明太子おにぎりと牛乳パックの軽食で腹ごしらえをする。
 ステイの日々も残り少なくなった週末。この日は少し軽めのスケジュールとなるが、一昨日、雨のために行くのを断念した久留米を巡ろう。それをメインにして、余力があれば、24日以来となる久大本線に乗って筑後草野駅周辺の町並みを見に行こう。久大本線の各駅停車は1時間に1本程度の便がある。今日も“汽車旅”となる。
 土曜日なので、朝の通勤ラッシュはないだろうから、早めに動いて早めにホテルに戻り、あとは部屋で身体を休める時間にしようか。

 8時30分に部屋を出て、博多発8時56分の列車に乗り、9時半頃にJR久留米駅に着く。
 JR久留米駅の自由通路の「ほとめき広場」を通って東側の「まちなか口」に出る。あとで知ったところによれば、「ほとめき」とは筑後方言で「おもてなし」の意味だそうで、「うちに来たなら、ほとめくばい」というふうに使われるらしい。

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(JR久留米駅の自由通路「ほとめき広場」)

 駅前には大きなからくり時計があって目立っていた。江戸後期から明治にかけての発明家で郷土の偉人「からくり儀右衛門」こと「田中久重」の生誕200年ほかを記念して、1999年に設置されたもの。芝浦製作所(後の東芝の重電部門)の創業者だった人なのだそうだ。
 その隣りには巨大なゴムタイヤのモニュメントがある。直径4m、重量5tのデカさだ。それを見てピンときたが、久留米はもともとブリヂストンの企業城下町だったのだろう。「ゴム産業発祥の地」とあった。
 また、小さいけれども「とんこつラーメン発祥の地」のモニュメントも発見する。華奢なつくりで、血の気の多そうな酔客なんかがいたずらしないかと心配なのだが、どうなのだろうか。
 さらに、久留米出身の青木繁が1904年に描いた名画「海の幸」も一角に掲げられ、目を惹いていた。

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(JR久留米駅には大きな「からくり時計」と…)

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(巨大なゴムタイヤのモニュメントがあった)

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(「とんこつラーメン発祥の地」のモニュメント)

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(青木繁の名画「海の幸」も使われている)

 さて。とんこつラーメン発祥の久留米に来たならまずはその久留米ラーメンを食べなければ始まらないのではないか。
 「久留米ラーメン」についてここでまとめておくと、次のとおり。
 1937年、西鉄久留米駅前に屋台「南京千両」が開店し、長崎島原出身の創業者が、横浜市南京町などで流行していた「支那そば」と、地元長崎ちゃんぽんの「豚骨スープ」をヒントに考案。この頃の豚骨スープは透明感を残したものだった。
 その10年後に屋台「三九」が久留米に開業。この店の店主がある日、母親に仕込みを任せて外出したところ、手違いでスープは強く炊かれて煮立ち白濁。ところが、失敗と思われたこのスープを飲んだところ意外に美味で、現在の久留米ラーメンの主流の「白濁豚骨スープ」が誕生した。その後店主や弟子たちは各地に散り、玉名、熊本、佐賀など九州各地の豚骨ラーメンの元となったといわれる。
 久留米ラーメンの特徴は、麺はストレートの固めで、博多ラーメンよりやや太め。博多ラーメン以上に濃厚で骨髄の匂いが強いスープ、具材はキクラゲ・チャーシュー・ワケギで博多と共通。海苔をのせる店が多い。熊本ラーメンと異なり、焦がしニンニクやニンニクチップは入らない。ゆで玉子を入れる場合も多いが、他地域よりも生玉子を入れることが多い――など。またスープは、博多ラーメンでは一般的な取り切り製法だが、久留米は継ぎ足し製法で、鰻蒲焼のタレなどと同じなのだそうだ。

 久留米三大食堂(沖食堂、ひろせ食堂、松尾食堂←閉店)といわれる店のひとつ「沖食堂」が10時開店だというので、久留米巡りはそこからにしよう。1955年創業の老舗でもある。
 明善高校向い。店前に10人ほどの客が並んでいたが、直後の開店となり、1巡目に食べることができた。
 この日は久留米ラーメンをはしごするつもりなので、ラーメンの普通盛り600円を注文したのだが、周囲のほぼ全員がやきめしも注文しているのを見て、おばさんにお願いして、ラーメンやきめしセット950円に変更。ごはんが中華鍋の表面を擦る“焼きめしサウンド”を聴きながらできあがりを待つのもなかなかオツなものだ。
 両方に紅生姜をたっぷり添えて、ラーメンからいくが、スープがうまっ! 博多より太めとはいっても、基本極細。キクラゲは入らず。やきめしは、茶色く色がついていてシンプルだが、どこのものにも負けないうまさがある。すでにこの店で腹が満たされてしまったが、このラーメン・やきめしはベストマッチで、やきめし追加は大正解だった。これでもう、久留米に来た甲斐があったと言ってもいいぐらいだ。

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(「沖食堂」の一風変わった店内。この左側はほぼ満席)

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(「沖食堂」のラーメンやきめしセット)

 医大通りを市役所西交差点で東に折れて昭和通りを歩き、大きな「久留米市役所」の庁舎を仰ぎ見る。久留米は人口30万人ほどの福岡県第3の都市だが、博多や天神などよりもこのぐらいの大きさのほうが町歩きをするには適していると思う。高層ビルが林立しているような場所では歩くのはちょっと辛いし、それほど楽しいものではない。

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(久留米市役所の庁舎を北(裏)側から撮影)

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(こんどは南東側から。右隣は「両替町公園」だ)

 市役所東交差点を南に折れて三本松通り、明治通りを東進していく。

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(明治通りを東進して…)

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