| Home |
2023.03.11
岳温泉1泊の旅 03
続いて、「安達ヶ原ふるさと村」にも立ち寄ってみる。
安達ヶ原には鬼婆伝説があり、その地に1993年につくられた、子どもが楽しめる遊び場といった感じの公園。だが、ふるさとの文化や歴史を伝えるテーマパークでもあるようで、福島県北地方で盛んだった養蚕業についての道具等を展示し作業工程を解説している「絹の家」、明治時代初期に建築されたととても大きな2階建ての農家の家屋を使った「農村生活館」、江戸末期の中流武士の邸宅を再現した武家屋敷など、移築した古い家屋があり、それらを自由に見学することができる。また、なぜここにと思われる、ふるさと村のシンボルタワーだという「五重塔」もあった。
もともと入場料1,000円だったのが2007年から無料化されたそうだが、これだけ広大で、庭園の管理に手がかかりそうな施設が入場無料でやっていけるのか心配になる。民間ではなく二本松市が施設を指定管理者制度で管理していると知り、ナルホドと納得する。

(「安達ヶ原ふるさと村」の「絹の家」)

(同 「農村生活館」)
ふるさと村には鬼婆伝説ゆかりの「観世寺」が隣接しているので、行ってみる。
安達ヶ原に棲み、人を喰らっていたという「安達ヶ原の鬼婆」の伝説があり、この鬼伝説と結びつくことによって、安達ケ原は文学作品の題材やモチーフとなる場所となったという。
8世紀、一人の僧が安達ヶ原を旅している途中に日が暮れ、一軒の岩屋に宿を求める。岩屋には一人の老婆が住んでいて、薪が足りないのでこれから取りに行くと言い、奥の部屋を絶対に見てはいけないと僧に言いつけて岩屋から出て行く。僧は好奇心から奥の部屋を覗くと、そこには人間の白骨死体が山のように積み上げられていた。驚愕した僧は、安達ヶ原で旅人の血肉を貪り食うという鬼婆の噂を思い出し、あの老婆こそがくだんの鬼婆だと感付き、岩屋から逃げ出した。そして……という話。
その岩屋は観世寺の敷地内にあり、拝観料400円を払わなければ一目たりとも見せてあげませんからねと言わんばかりに、石塀の上にさらに別途フェンスを設けて中が見えないようにしている。ふるさと村はタダなのに寺院だけがぼったくりをしているように思えて、中には入らず。ウェブ画像でそれを見れば、次の画像のようなものらしい。
そこから少し歩き、阿武隈川右岸の高い土手を越えた遊水地には「黒塚」というものがあるというので、そちらのほうにも行ってみる。僧がここに鬼婆を埋めたという場所で、古歌が刻まれた石碑が立っていた。

(安達ケ原の「鬼婆の岩屋」)

(安達ケ原の「黒塚」)
安達ヶ原とは、ここだという明確な場所が特定されていず、どうもはっきりしないのだが、この地については、坂上田村麻呂の蝦夷討伐遠征以降、東山道の陸奥方面においては、刑罰としての流罪の場所としての意味合いがあった可能性があるといい、個人的にはそのあたりが妥当なのかなと思う。
そこからは「道の駅あだち(下り線)」にも立ち寄ってみる。ここは国道を走る大型トラックの休憩場所としての役割が強いようだ。何も買わずに福島市内へと向かう。
福島の円盤餃子を賞味したいがどこがいいかと調べ、2か所しか見つけられなかった昼も営業している中心部の店のうちから、JR福島駅東口の1階で営業している「餃子の照井福島駅東口店」を選び、駅西口の有料パーキングに停めて赴く。
戦災被害が少なく都市機能が残った福島市の闇市で、満州引揚者や復員者が生活のために飲食業を営んで提供したのが始まりという円盤餃子。一度により多くを焼くために、餃子をフライパンに円盤状に並べて焼き、そのまま皿に移して出されるもので、「ふくしま餃子の会」を結成してPR活動をしているそうなのだ。

(餃子の照井福島駅東口店)
客が集中する時間を過ぎた頃合いの13時半過ぎに行ってみると、店の前に10人ほどが席の空くのを待っている。せっかくなので用紙に名前を書いて待つことにしたところ、我々の次にもう一人の客が名前を書いた段階で、本日午後分の受付は終了となる。着席は14時を回ったが、なんとか食べられてラッキーだったと思うことにする。
餃子(22個)1、ごはんセット(ごはん、豚汁、サラダ、漬物)1、豚汁1で、合計2,100円。
餃子は、表面は揚げ餃子のようなパリッとした食感の仕上がりで、ニンニクがほどよく効いていておいしい。個数は多いけれども小ぶりなので、2人で食べればちょうどいい程度だ。豚汁は驚くほどに具だくさんだし、サラダもたっぷりかつフレッシュ。これはいい食事になるぞ。
朝メシが効いてまだ空腹になるには至っていないので、ごはんとサラダは2人で分けて食べて今回は十分だった。腹に余裕があるのであれば、鉄板で供されるソース味の野菜いためやボリューミーなポテトサラダもおいしそうだった。

(「餃子の照井福島駅東口店」の円盤餃子)
最後は、「道の駅ふくしま」でお買い物。フルーツ王国福島のいちご、とても安い産直のトマト、今回食べられなかった袋入りのなみえ焼きそば、福島の有名店の4食入りラーメン、パンに塗るだけの瓶詰めクリームボックスを買い、これらを手出し300円程度の金額で残りを観光特典クーポンで支払い、いい買い物とご満悦。

(道の駅ふくしま)
あとは山形までまっすぐドライブ。ああ食った、寛いだ、ゆっくりした、楽しかった、儲けた、得したなどと笑って話しながら、17時半に帰宅と相成った。
リタイア後とはいいものだ。このような安楽さを今後もたっぷり楽しみたいと思っている。
安達ヶ原には鬼婆伝説があり、その地に1993年につくられた、子どもが楽しめる遊び場といった感じの公園。だが、ふるさとの文化や歴史を伝えるテーマパークでもあるようで、福島県北地方で盛んだった養蚕業についての道具等を展示し作業工程を解説している「絹の家」、明治時代初期に建築されたととても大きな2階建ての農家の家屋を使った「農村生活館」、江戸末期の中流武士の邸宅を再現した武家屋敷など、移築した古い家屋があり、それらを自由に見学することができる。また、なぜここにと思われる、ふるさと村のシンボルタワーだという「五重塔」もあった。
もともと入場料1,000円だったのが2007年から無料化されたそうだが、これだけ広大で、庭園の管理に手がかかりそうな施設が入場無料でやっていけるのか心配になる。民間ではなく二本松市が施設を指定管理者制度で管理していると知り、ナルホドと納得する。

(「安達ヶ原ふるさと村」の「絹の家」)

(同 「農村生活館」)
ふるさと村には鬼婆伝説ゆかりの「観世寺」が隣接しているので、行ってみる。
安達ヶ原に棲み、人を喰らっていたという「安達ヶ原の鬼婆」の伝説があり、この鬼伝説と結びつくことによって、安達ケ原は文学作品の題材やモチーフとなる場所となったという。
8世紀、一人の僧が安達ヶ原を旅している途中に日が暮れ、一軒の岩屋に宿を求める。岩屋には一人の老婆が住んでいて、薪が足りないのでこれから取りに行くと言い、奥の部屋を絶対に見てはいけないと僧に言いつけて岩屋から出て行く。僧は好奇心から奥の部屋を覗くと、そこには人間の白骨死体が山のように積み上げられていた。驚愕した僧は、安達ヶ原で旅人の血肉を貪り食うという鬼婆の噂を思い出し、あの老婆こそがくだんの鬼婆だと感付き、岩屋から逃げ出した。そして……という話。
その岩屋は観世寺の敷地内にあり、拝観料400円を払わなければ一目たりとも見せてあげませんからねと言わんばかりに、石塀の上にさらに別途フェンスを設けて中が見えないようにしている。ふるさと村はタダなのに寺院だけがぼったくりをしているように思えて、中には入らず。ウェブ画像でそれを見れば、次の画像のようなものらしい。
そこから少し歩き、阿武隈川右岸の高い土手を越えた遊水地には「黒塚」というものがあるというので、そちらのほうにも行ってみる。僧がここに鬼婆を埋めたという場所で、古歌が刻まれた石碑が立っていた。

(安達ケ原の「鬼婆の岩屋」)

(安達ケ原の「黒塚」)
安達ヶ原とは、ここだという明確な場所が特定されていず、どうもはっきりしないのだが、この地については、坂上田村麻呂の蝦夷討伐遠征以降、東山道の陸奥方面においては、刑罰としての流罪の場所としての意味合いがあった可能性があるといい、個人的にはそのあたりが妥当なのかなと思う。
そこからは「道の駅あだち(下り線)」にも立ち寄ってみる。ここは国道を走る大型トラックの休憩場所としての役割が強いようだ。何も買わずに福島市内へと向かう。
福島の円盤餃子を賞味したいがどこがいいかと調べ、2か所しか見つけられなかった昼も営業している中心部の店のうちから、JR福島駅東口の1階で営業している「餃子の照井福島駅東口店」を選び、駅西口の有料パーキングに停めて赴く。
戦災被害が少なく都市機能が残った福島市の闇市で、満州引揚者や復員者が生活のために飲食業を営んで提供したのが始まりという円盤餃子。一度により多くを焼くために、餃子をフライパンに円盤状に並べて焼き、そのまま皿に移して出されるもので、「ふくしま餃子の会」を結成してPR活動をしているそうなのだ。

(餃子の照井福島駅東口店)
客が集中する時間を過ぎた頃合いの13時半過ぎに行ってみると、店の前に10人ほどが席の空くのを待っている。せっかくなので用紙に名前を書いて待つことにしたところ、我々の次にもう一人の客が名前を書いた段階で、本日午後分の受付は終了となる。着席は14時を回ったが、なんとか食べられてラッキーだったと思うことにする。
餃子(22個)1、ごはんセット(ごはん、豚汁、サラダ、漬物)1、豚汁1で、合計2,100円。
餃子は、表面は揚げ餃子のようなパリッとした食感の仕上がりで、ニンニクがほどよく効いていておいしい。個数は多いけれども小ぶりなので、2人で食べればちょうどいい程度だ。豚汁は驚くほどに具だくさんだし、サラダもたっぷりかつフレッシュ。これはいい食事になるぞ。
朝メシが効いてまだ空腹になるには至っていないので、ごはんとサラダは2人で分けて食べて今回は十分だった。腹に余裕があるのであれば、鉄板で供されるソース味の野菜いためやボリューミーなポテトサラダもおいしそうだった。

(「餃子の照井福島駅東口店」の円盤餃子)
最後は、「道の駅ふくしま」でお買い物。フルーツ王国福島のいちご、とても安い産直のトマト、今回食べられなかった袋入りのなみえ焼きそば、福島の有名店の4食入りラーメン、パンに塗るだけの瓶詰めクリームボックスを買い、これらを手出し300円程度の金額で残りを観光特典クーポンで支払い、いい買い物とご満悦。

(道の駅ふくしま)
あとは山形までまっすぐドライブ。ああ食った、寛いだ、ゆっくりした、楽しかった、儲けた、得したなどと笑って話しながら、17時半に帰宅と相成った。
リタイア後とはいいものだ。このような安楽さを今後もたっぷり楽しみたいと思っている。
- 関連記事
-
-
岳温泉1泊の旅 03 2023/03/11
-
岳温泉1泊の旅 02 2023/03/10
-
岳温泉1泊の旅 01 2023/03/09
-
| Home |