fc2ブログ
hyoutekisouro.jpg

   文春ネスコ  1,600円+税
   2002年12月10日 第1刷
   2002年12月25日 第2刷発行

 読みかけの本が2冊あるにもかかわらず、大沢ハードボイルドが読みたくてこの本に手を付けました。
 1970年代に書かれた「感傷の街角」(発売自体は1982年で、こちらのほうがあと)に続いて、書下ろし長編小説として1980年に発表された、佐久間公シリーズの第2弾という位置づけのもの。当出版物はそれを加筆修正する形で、2002年に一般書として再発売されたもので、文庫本ではありません。

 1986年8月発売の双葉文庫の内容紹介は、以下のとおりとなっています。
「嵐の軽井沢を舞台に国際謀略の渦中に挑む若き探偵佐久間公の本業は失踪人探し。中東の産油国ラクールから来た留学生が失踪し、その行方を追ううち、佐久間は巨大な国際謀略の渦中に巻き込まれる。ヨーロッパから来日した正体不明の老人、利権を漁る商社、国家情報機関とそのダミー、佐久間を執拗につけ狙う爆弾魔……。事件の鍵を握る少年を追って、佐久間は大型台風の吹き荒れる軽井沢へ潜入する。」

 行方不明となったカセムと名乗る留学生はJ大学の国際学部に籍を置きますが、これは上智大学のことでしょう。公は、調べていくうちに、カセムを探す者たちが何組かあることに気づきます。なぜ皆が彼を追うのか――。

 軽井沢にある孤立した山荘で大殺戮が起こるところがクライマックスですが、多くの登場人物のキャラクターが読み手に馴染んでこないうちにストーリーが進んでいくため、理解が追いついていかないうらみもありました。

(2024.1.15 読)

関連記事
Secret