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 鹿児島をあとにして姶良市へと入り、ここでは2か所。
 「龍門司坂」。
 大口筋という街道の一部で、1635年に造られ、100年後に石が敷かれたという。現在は約500mが当時の姿で残り、苔むした石畳と杉木立の景観が美しい。「篤姫」、「龍馬伝」、「西郷どん」などの歴代の大河ドラマのロケ地にもなっている。1877年には西郷隆盛の率いる薩軍がこの坂道を通って熊本へ向かったという。

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龍門司坂1

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龍門司坂2

 同じ駐車場から遊歩道を300m余り行ったところにある「龍門滝」。
 高さ46m、幅43mの大きな滝で、日本の滝百選に選ばれている県下でもまれに見る名滝のひとつであるとのこと。常陸大子の「袋田の滝」には敵わないけれども、岩肌を滑る水の様子などはさすがと思わせるものがある。

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龍門滝

 次は霧島市。「霧島町蒸留所「明るい農村」」に寄ってみる。
 1911年の創業で、以来蔵に伝わっている和甕を用いてつくられる壺焼酎「明るい農村」を造る様子を見学する。
 「驚愕の接客態度」という事前情報は正しく、車で乗り入れれば駐車マスに入って停まるまで誘導してくれるし、説明者の姿勢は謙虚でナチュラル。ここはこれらを体験するだけでも来た価値があったと思う。
 「農家の嫁」という焼いた紫芋で醸した焼酎が芋の香りが濃厚でおいしいですよという話を聞いたので、家で飲むためにそれを買う。焼酎づくりに使う湧水を詰めた「明るい農村」ラベル付きのペットボトルをサービスしてくれる。「重くなってすみません」と言われるが、車なわけだしまったくそんなことはなく、うれしい限りです。

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蒸留所の背後地には絵のような「明るい農村」風景が広がっていた

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「神対応」の社員が所内の各箇所を丁寧に案内してくれる

 「霧島神宮」へ。
 神代の創建だという古社なのだが、噴火によって何度か移転しているという。老杉が茂って荘厳だ。坂本龍馬が日本最初といわれる新婚旅行で霧島連峰を訪れたことでも知られている。

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夕刻の「霧島神宮」1

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夕刻の「霧島神宮」2

 夕暮れが迫りつつある時間帯となり、「霧島温泉郷」へ。
 標高600~850mに位置する大小9つの温泉からなる温泉郷で、それぞれが異なる泉質を持ち、湯治場として親しまれているという。あちこちからもうもうと湯気が噴き出し、温泉地特有の香りがしていて風情は満点だ。
 温泉地近くの「丸尾滝」を見る。温泉の湯が簾状に落ちる湯の滝で、滝壺の水の色は青味がかっているのも温泉地特有だ。

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丸尾滝

 この日の風呂はぜひ霧島温泉で入りたい。「丸尾温泉(霧島国際ホテル)」には一度に200人が入れる大浴場があり、お湯がミルキーブルーや翡翠白色に輝くというのでそこで入ろうと楽しみにしていたのだが、行ってみると「本日の日帰り入浴は終了しました」と。
 がっかりしながら別のところを探し、日帰り専門の「カジロが湯」を見つけて入る。
 湯温の高い濁り湯で、温泉らしい香りが浴室内に漂いいい雰囲気だ。ただ洗い場は蛇口が少なくて狭く、数人が風呂のへりに腰かけて順番待ちをしている。順番がまわってきたので、石鹸やシャンプーを使わずにぬるま湯で頭を洗う程度にとどめる。

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この日の風呂は霧島温泉の「カジロが湯」だ

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風呂上がりの夕暮れどき、「カジロが湯」のすぐ裏手から湯けむりが上がっていた

 風呂から上がって18時。本当ならば霧島温泉から湧水町方面に下りて、日量約6万tといわれる「霧島山麓丸池湧水」が湧いている「丸池公園」を見るつもりだったが、これから行けば真っ暗だろうから省略し、この日のステイ地である宮崎県の「道の駅えびの」まで、くねくねアップダウンの山道32kmを50分ほどかけて向かう。
 途中見てまわるつもりだった「霧島高原」も、暗くなってからたどりついたため景色が見えず、残念ながら素通りしてしまった。晴れた一日だったので、通ってきたえびのスカイライン(霧島道路)、霧島パールラインは、日が高いうちに走ればさぞかし眺めがよかったことだろう。

 19時、「道の駅えびの」着。
 いつもは朝7時ごろに食べる朝マックがこの日は遅くなったために腹も減らず、昼食はとらずに終わった。なので夜はすこししっかりめ。道の駅近くのセブンで調達してきたサラダとクリームコロッケでチューハイを飲み、〆にはかしわめしの小さな弁当。
 飲みながらぼんやりし、21時半には就寝となる。

 11月4日の走行距離は116km。

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